荒野より

中島みゆき( MIYUKI NAKAJIMA ) 荒野より歌詞
1.荒野より

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

望みは何かと訊(き)かれたら 君がこの星に居てくれることだ
力は何かと訊(き)かれたら 君を想えば立ち直れることだ

僕は走っているだろう 君と走っているだろう
あいだにどんな距離があっても
僕は笑っているだろう 君と笑っているだろう
あいだにどんな時が流れても

荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな
荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない

朝陽の昇らぬ日は来ても 君の声を疑う日はないだろう
誓いは嵐にちぎれても 君の声を忘れる日はないだろう

僕は歌っているだろう 君と歌っているだろう
あいだにどんな距離があっても
僕は生きているだろう 君と生きているだろう
あいだにどんな時が流れても

荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな
荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない

僕は走っているだろう 君と走っているだろう
あいだにどんな距離があっても
僕は笑っているだろう 君と笑っているだろう
あいだにどんな時が流れても

荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな
荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない
荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな
荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない


2.バクです

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

バクです バクです 今の今からバクになる
バクです バクです バクになることにしたんです

あんたの 悪い夢を喰っちまいます
あんたの 怖い夢を喰っちまいます
あんたの つらい夢を喰っちまいます
あんたの 泣いた夢を喰っちまいます

バクはまったく平気なんです 痛くもかゆくもないんです
腹いっぱいになりすぎたなら ふわりふわりと浮きそうだ
そしたらバクは夢を見るんだ そしたらバクは夢を見るんだ
笑ってるあんたの夢を見る

バクです バクです 今の今からバクになる
バクです バクです バクになることにしたんです

あんたの 悲しいことを喰っちまいます
あんたの 寂しいことを喰っちまいます
あんたの 苦しいことを喰っちまいます
あんたの 痛いことを喰っちまいます

バクはまったく悪(あく)もの喰いで 何んでも彼んでも喰うんです
心配されても その心配さえ うまいうまいと喰いそうだ
バクは1人で喰い続けてる バクは1人で喰い続けてる
笑ってるあんたの夢を見るまで

バクの上に夢よ降り積め あんたの捨てたい夢よ降れ
バクは1人で喰い続けてる バクは1人で喰い続けてる
笑ってるあんたの夢を見るまで
バクです バクです 今の今からバクになる


3.BA-NA-NA

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

私には何が有る 他(ほか)と比べずに何が有る
私には何が無い 他(ほか)と比べずに何が無い
アジアの国に生まれ来て アジアの水を飲みながら
アジアの土を這(は)い 風を吸い
強い国の民を 真似ては及ばず
あぁ今日も思い知らされる BA-NA-NA-NA-NA-NA
あぁ今日も思い知らされる BA-NA-NA-NA-NA-NA

私足す 何を足す 生まれつきに無い何を足す
私引く 何を引く 生まれつきに有る何を引く
アジアの顔に生まれ来て アジアの文字を書きながら
アジアの友を持ち 人を恋い
強い国の民に 混じって混じらず
あぁ今日も身の程を知る BA-NA-NA-NA-NA-NA
あぁ今日も身の程を知る BA-NA-NA-NA-NA-NA

アジアの国に生まれ来て アジアの水を飲みながら
アジアの土を這(は)い 風を吸い
強い国の民を 真似ては及ばず
あぁ今日も思い知らされる BA-NA-NA-NA-NA-NA
あぁ今日も思い知らされる BA-NA-NA-NA-NA-NA
あぁ今日も思い知らされる BA-NA-NA-NA-NA-NA


4.あばうとに行きます

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

なんだか窮屈で 町を出てみたんです
知らない路線の電車に身をまかせ
なんだか悲しくて やけを起こしたんです
見知らぬ乗客と同じ行く先まで
切符をください私にも それだけ言いたかった
あばうとに行きます そんな時もあるでしょう
あばうとに行きます そんな旅もあるでしょう

先案じばかりで 固まってしまったね
批判を気にやんで 固まってしまったね
思いが空回(からまわ)り 悲しくなったなら
ほつれたシャツのまま 地球をひと回り
海へ着くかと思ったら 山の駅だったりさ
あばうとに行きます そんな時もあるでしょう
あばうとに行きます そんな旅もあるでしょう

何かに急かされて 息を詰めすぎたね
ひとまず普通に呼吸をしてみます
切符をください私にも それだけ言いたかった
あばうとに行きます そんな時もあるでしょう
あばうとに行きます そんな旅もあるでしょう
あばうとに行きます そんな旅もあるでしょう


5.鶺鴒(せきれい)

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

心許無(こころもとな)く見るものは 野の花僅(わず)か草の花
それでも何も無いならば
絵描(か)きの描(えが)く花よ咲け 絵描(か)きの描(えが)く花よ咲け
心許無(こころもとな)く聴くものは 野の鳥僅(わず)か草の鳥
それでも何も無いならば
母御(ははご)の唄う歌よ咲け 母御(ははご)の唄う歌よ咲け
永遠(とわ)に在(あ)れ山よ 永遠(とわ)に在(あ)れ河よ
人は永遠(とわ)に在(あ)らねど 咲き遺(のこ)れよ心

心許無(こころもとな)く鶺鴒(せきれい)の ゆく空帰る空を見る
それでも泣けてくるならば
涙の水たまりを見る 涙に映る空を見る
心許無(こころもとな)く鶺鴒(せきれい)の 呼ぶ声返す声を聴く
それでも泣けてくるならば
子を呼ぶ人の声を聴く 人呼ぶ人の声を聴く
永遠(とわ)に在(あ)れ空よ 永遠(とわ)に在(あ)れ国よ
人は永遠(とわ)に在(あ)らねど 咲き継(つ)がれよ心

永遠(とわ)に在(あ)れ空よ 永遠(とわ)に在(あ)れ国よ
人は永遠(とわ)に在(あ)らねど 咲き継(つ)がれよ心

心許無(こころもとな)く鶺鴒(せきれい)の
心許無(こころもとな)く鶺鴒(せきれい)の


6.彼と私と、もう1人

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

流れ着いて吹き寄せられて街の底
寒さしのぎでめぐり逢う落葉たち
もう傷つきようもなく愛たちを失って
さまよいようもなく立ちすくむ街角で
私たちは逢う ほかには何も無い
私たちは暮らす そののち気がつく
彼と私と、 どこかにもう1人
彼と私と、 確かにもう1人

引き返すあても失(な)くして闇の底
息を呑んで耳をすます心当たり
もう切り離せはしない どんなことがあっても
疑いようもなく運命を結びあい
私たちは呼ぶ 心と心で
私たちは誓う そののち気がつく
彼と私と、 どこかにもう1人
彼と私と、 確かにもう1人

もう切り離せはしない どんなことがあっても
疑いようもなく運命を結びあい
私たちは呼ぶ 心と心で
私たちは誓う そののち気がつく
彼と私と、 どこかにもう1人
彼と私と、 確かにもう1人
彼と私と、 確かにもう1人


7.ばりほれとんぜ

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

どうしようもない勝手な奴だ
どうしようもない不埒(ふらち)な奴だ
手綱(たづな)のきかないコントロール 取り乱してるぜコントロール
甘く見てた我(われ)と我(わ)が身 こんな奴か我(われ)と我(わ)が身
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ

どうしようもない戯(たわ)けた奴だ
どうしようもない阿呆な奴だ
予測のつかないコントロール いまだかつてないコントロール
常識のない我(われ)と我(わ)が身 こんな奴か我(われ)と我(わ)が身
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ

手綱(たづな)のきかない 取り乱してる
予測のつかない いまだかつてない
甘く見てた我(われ)と我(わ)が身 こんな奴か我(われ)と我(わ)が身
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ
ばりほれとんぜ ばりほれとんぜ


8.ギヴ・アンド・テイク

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

Give & Take 与えられることは
Give & Take 心苦しくて
困ってはいない 望んでもいない そんなふうに言うのは
返せない借りだと恐れてしまうから
Give & Take 施し物は
Give & Take 人をみじめにする
気がひけてしまう うつむいてしまう そんなふうに思うのは
返せない借りだと恐れてしまうから
Give & Take それは違うよ
僕は君から貰える
君が受けとって呉れる ほら僕は貰えている
Give & Take それは違うよ
僕は君から貰える
君が受けとって呉れる ほら僕は貰えている

Give & Take 他人の恵みを
Give & Take 貰わずに済めば
誇りも自由も奪われないと 嘆いてしまうのは
今まであまりに騙され過ぎたから
Give & Take 高いところから
Give & Take 放られた物を
柳のように首うなだれて
拾い集めるつらさは誰にもわからないでしょう
Give & Take それは違うよ
僕は君から貰える
君が受けとって呉れる ほら僕は貰えている
Give & Take それは違うよ
僕は君から貰える
君が受けとって呉れる ほら僕は貰えている


9.旅人よ我に帰れ

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

僕が貴女を識(し)らない様に 貴女も貴女を識(し)らない
古い記憶は 語り継がれて 捩(ね)じ曲げられることもある
彷徨(さまよ)う人よ 心と逸(はぐ)れていないか
優しすぎる弱虫は 孤独だけを選びとる
真実の灯(ひ)をかざして 帰り道を照らそう
我に帰れ 旅人よ帰れ
我に帰れ この胸に帰れ

旅を命ずるその囁きは 貴女の生きる日を願うか
遠く見つめるその道筋は 闇に塞がれていないか
彷徨(さまよ)う人よ 心は凍(こご)えていないか
優しすぎる弱虫は 孤独だけを選びとる
真実の灯(ひ)をかざして 帰り道を照らそう

優しすぎる弱虫は 孤独だけを選びとる
真実の灯(ひ)をかざして 帰り道を照らそう
woo… (植えつけられた怖れに縛りつけられないで)
(ただまっすぐに光のほうへ行きなさい)
woo… (まちがった怖れに縛りつけられないで)
(ただまっすぐに光のほうへ行きなさい)
我に帰れ (私たちはジャスミン 茉莉花(まつりか)の2人)
旅人よ帰れ (あなたも1人 私も1人)
我に帰れ (さようならジャスミン 私の妹)
この胸に帰れ (私とは違う人生を生きなさい)
Ah… (さようならジャスミン 私の妹)
(私とは違う人生を生きなさい)
(さようならジャスミン 私の妹)


10.帰郷群

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心
ひと粒の心 ころがりだす
ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心
ひと粒の心 集まりだす
ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心 ひと粒の心
ひと粒の心 つながりだす
愛情かもしれない 孤独かもしれない
習慣(ならい)かもしれない 本能かもしれない
ひと粒の心 ひと粒の心
ひと粒の心 つながりだす

運んでゆく縁(えにし) 運ばれてゆく縁(えにし)
運んでゆく縁(えにし) 運ばれてゆく縁(えにし)
身の内の羅針盤が道を指(さ)す
帰るべき郷(さと)に背を向けた者も
眠りの中では身仕度する
帰るべき郷(さと)に背を向けた者も
眠りの中では荷造りする
運んでゆく縁(えにし) 運ばれてゆく縁(えにし)
身の内の羅針盤が道を指す

愛情かもしれない 孤独かもしれない
習慣(ならい)かもしれない 本能かもしれない
運んでゆく縁(えにし) 運ばれてゆく縁(えにし)
身の内の羅針盤が道を指す
誰かが私を憎んでいる
誰かが私を憎んでいる
帰るべき郷(さと)に背を向けた者も
眠りの中では戸口を出る
ひと粒の心 ひと粒の心
ひと粒の心


11.走(そう)

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

風向きは変わり続けている 掌(てのひら)は返り続けている
ひと時の追い風も ひと時の逆風も 旗色に従っている
約束は変わり続けている 審判は変わり続けている
昔からのルールも 出来たてのルールも 利害に従っている
君も変わってしまうのだろうか
君も忘れてしまうのだろうか
迎える声は風の中 ゴールは吹雪の中
どこまでもどこまでも荒野は続いている
辿(たど)り着けたら誰が居るだろう
力尽きたら誰が知るだろう
報(むく)われたなら その時泣こう それまでは笑ってゆこう
Yes, My Road, Yes, My Road, 愛だけで走ってゆく
Yes, My Road, Yes, My Road, 愛だけで走ってゆく

応援はとうに終わっている 表彰はとうに終わっている
ちぎれ去ったテープも ゆき交った盃(さかずき)も 伝説に変わっている
恩人は恩返しを待っている 損になるか得になるか数えている
ひときれの優しさも ひときれの励ましも 見返りを数えている
僕は迷っているのだろうか
僕は走っているのだろうか
約束の船は風の中 はるかな吹雪の中
どこまでもどこまでも荒野は続いている
辿(たど)り着けたら誰が居るだろう
力尽きたら誰が知るだろう
報(むく)われたなら その時泣こう
それまでは笑ってゆこう
Yes, My Road, Yes, My Road, 愛だけで走ってゆく
Yes, My Road, Yes, My Road, 愛だけで走ってゆく
Yes, My Road, Yes, My Road, 愛だけで走ってゆく